NTTコミュニケーションズでは、Skydio社よりリリースされるソフトウェアアップデート内容や新たなソリューションの価値創造に向け、日本で初となる*Skydio Master Instructorを中心に性能検証を実施しております。
今回は夏場の過酷な高温な屋外現場などで発生し得る過熱事象の概要と対処方法についてご紹介いたします。
過熱事象は夏場や直射日光の当たる屋外現場など、高温な環境に機体が晒されることで発生します。
コンピュータ処理が組み込まれたほとんどの小型電子機器と同様に、気温が高い環境でSkydio社ドローンを飛行するには、注意が必要です。
機体の動作温度範囲は以下の通りです。
機体 | 動作温度 |
Skydio X10 | -20℃ ~ 45℃ |
Skydio X2E | -10℃ ~ 43℃ |
Skydio 2+ | -5℃ ~ 40℃ |
周囲温度が動作温度以下であった場合でも道路・アスファルト・金属表面・屋根など、多くの表面や材料が熱を放射し、周囲温度が高くなる可能性があるため、環境に注意してください。
また、上空で直射日光があたる環境においては機体温度が上昇しやすくなります。
Skydio Enterprise アプリ(タブレットにインストールされた操作アプリ)に、「過熱(Too Hot)警告」が表示された場合は、できるだけ早く機体を安全な場所に着陸させ、日陰などの涼しい場所で機体とバッテリーを十分に冷却してください。
自動飛行中は過熱警告後も自動飛行を継続しますので、速やかに自動飛行を中断し、手動飛行にて機体を安全な場所に着陸させてください。
また、Skydio2/2+ではタブレットなどで機体から映像を確認します。
操作タブレットも機体と同様に過熱状態になり、強制的に電源OFFになる事象などもございます。
そのため、操作時にタブレットを保護するシェードを活用する、日陰で運用するなど運用面の工夫が必要となります。
Skydio X10では3段階で過熱警告が通知されます。
3段階のアラートがございますが、1段階目のアラートが表示された時点で速やかに安全場所へ着陸させ、機体・バッテリーを冷却させることを推奨いたします。
2段階目以降のアラート表示については参考としてご覧ください。
機体が動作温度限界に近いていることを通知します。
障害物回避機能を無効にすることで、消費電力を抑え、機体温度を下げることを勧められます。
「Dismiss」を押下することで通知を消すことができます。
本アラートが表示された段階で機体を安全な場所へ移動・着陸させ、機体・バッテリー共に冷やすことを推奨します。
機体が動作温度限界に達しそうであることを通知します。
アラート1と同様に本アラートが表示された段階で機体を安全な場所へ移動、着陸させ機体、バッテリー共に冷やすことが推奨されます。
この段階から障害物回避機能が強制的に無効となります。
飛行中に機体温度が下がると、障害物回避機能が再度有効になります。
繰り返しになりますが、この表示が出たら機体を安全な場所へ移動、着陸させることを強く推奨します。
機体が動作温度限界に達したことを通知します。安定した飛行ができない恐れがあるため、直ちに安全に着陸させてください。
「過熱(TooHot)警告」通知が表示された場合は、機体が冷えるまで次の飛行はお待ちください。
機体は電源OFFするまで高温のままです。そのため機体・バッテリーを電源OFFにし、日陰に置いて冷却することを推奨いたします。
冷却する際に急激な温度変化の影響で機体のレンズや電子部品に結露が生じることがございます。
結露に繰り返しさらされると、飛行動作が不安定になり、コンポーネントの故障に繋がる可能性がございますのでご注意ください。
弊社では引き続き現場のお客さまに安心してご利用いただけるようSkydio専門の性能検証チームにて検証を重ねてまいります。
Skydio | ドローンビジネス docomo sky
ドコモグループは米国ドローンメーカー Skydio,Inc.に出資しており、資本、事業の両面で提携しております。多様な現場での技術検証で得た豊富な知見をもとに、さまざまな産業におけるお客様に対して、ドローンを安心してご利用いただける環境を提供いたします。
*本情報は2024年8月1日時点の情報となりソフトウェアアップデートなどメーカーの都合により内容が変更となる場合がございます。